川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

蛙の目借り時 146 小野道風

 今日は雨なのでバイクを漕ぎました。歯茎の腫れは少し良くなりました。口を大きく開けられないせいで、少食のため便通が悪く、下剤を一粒飲みました。

「日本史1200人」の第146番の小野道風(894〜966)です。

書家・三蹟のひとり。小野篁の孫。中国書道を基礎に、日本風の上代様を創始し、和様書道の基礎を築き、書道の神様として知られる。「屏風土代」「玉泉帖」「三体白氏詩巻」などが伝わる。道風が、自分の才能を悩んで、書道をあきらめかけていた時のことである。ある雨の日のこと、道風が散歩に出かけると、柳に蛙が飛びつこうと、繰りかえし飛びはねている姿を見た。道風は「柳は離れたところにある。蛙は柳に飛びつけるわけがない」と思っていた。すると、たまたま吹いた風が柳をしならせ、蛙はうまく飛び移った。道風は「自分はこの蛙の努力をしていない」と目を覚まして、書道をやり直すきっかけを得たという。

「努力せよ書には蛙の目借り時 小野道風 に感じて」

蛙の目借り時が4月の季語です。春のポカポカした日には、うとうとと眠くなります。古人はこれを「蛙に目を借りられるような」と譬えました。ここでは「蛙の目を借りてでも努力せよ」と、ダジャレました。道風の能書の名声は高く、生存当時から「王羲之の再生」ともてはやされました。「源氏物語」では、「今風で美しく目にまばゆく見える」と言っています。

習字は、「努力せよ」はスッキリと、「書には」は大きく、「蛙の目借り時」はユーモア風に、というつもりで書きました。


f:id:tanyuu4792:20210429105608j:image