川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

月涼し 38 ヘロドトス

朝、一緒にランしようと近くの友の家に行ったら、チョッと見てほしい原稿があるとのことで、今日はランを少しにしました。

「世界史1200人」38 ヘロドトス(前485〜前425)

ヘロドトス小アジア(トルコ)の名家に生まれた。キレネ(北アフリカ)からエジプト・フェニキア黒海北岸までの旅をし、そこでの見聞を豊富に交えて、ペルシアとギリシアの戦争を書き残した。タイトルはギリシア語で「調査・探求」を意味する「ヒストリエ」で、英語の history(歴史)の語源となった。諍いの原因として、絶対的権力のペルシア王と民主的ギリシアイデオロギーの相違であると言及している。作品の始まりで「偉大にして驚嘆すべき、栄誉なきともいえぬ事績の数々について、とりわけ何故互いに争い合ったかについて、忘れ去られぬよう探求したところを記す」として、極めて物語風に描いている。キケロをして「歴史学の父」と言わしめた。

「月涼し戦の大愚書き留める ヘロドトス に 端遊」

月涼しが7月の季語です。旅の中、月の涼しい夜に、色々と聞き知ったことを書き留めている姿をイメージしました。ヘロドトスは一般的に歴史家に分類されていますが、「歴史」本文において historia という単語は「調査」や「尋問」という意味で使用されています。ヘロドトス以前には historia が意味する「探求」とは神話や系譜・地誌に関することでしたが、これを「人間界の出来事」にまで広げた点が特筆されるという見解もあります。

習字は、「月涼し」はサラリと、「戦の大愚」は強く大胆に、「書き留める」は一字一字書くように、というつもりで書きました。


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