川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

法師蝉 53 トゥキディデス

朝、一人で海沿いをロングランして来ました。26cmの緩いシューズを履いたのですが、左親指の爪が黒くなって来ました。 

「世界史1200人」53 トゥキディデス(前460〜前400)

歴史家。代表作は実証的な立場から著した「戦史(ペロポネソス戦争の歴史)」である。トゥキディデスはこの戦争に将軍として一時参加したが、紀元前422年の失敗により失脚、20年の追放刑に処された。このためスパルタの支配地にも逗留し、この時の経験によって双方を客観的に観察できたとも言える。また「トゥキディデスの罠」などの概念を生み出したと伝えられる。先人の歴史家ヘロドトス「歴史」と対比され、中立的な視点から著述していること、政治家・軍人の演説を随所に挿入し歴史上の人物に直接語らせる手法を取っていることが挙げられる。しかし、裏付けがあるとは思えない演説や対話も入っている。

「法師蝉無用の戦ツクツクと トゥキディデス に 端遊」

法師蝉(ホウシゼミ)が8月の季語です。オーシツクツクと鳴く、透明な羽を持つ美しい蝉です。戦を公平に語ったトゥキディデスに掛けました。「トゥキディデスの罠」とは、急速に台頭する大国が既成の大国とライバル関係に発展する際に、諸所に生じる摩擦が、当初はお互いに望まない直接的な抗争に及ぶ様子を表現した言葉です。2015年、オバマ大統領がアメリカで開催した米中二国間の首脳会談において、南シナ海などで急速な軍拡を進める中国の習近平国家主席との話で用いました。「一線を越えてしまった場合はもはや後戻りをすることは困難になる」という牽制の意味合いで使っているそうです。

習字は、「法師蝉」は細めにスッキリと、「無用の戰」は崩して強弱を付けて、「ツクツクと」はクドい感じで強弱をつけて、というつもりで書きました。


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