川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

新豆腐 69 マリウス

 朝、一人で海沿いをロングランして来ました。楽しく・軽快にと思って走るのですが、後半はやっぱり苦しくなります。島は過ごしやすい天気が続いています。

「世界史1200人」69 マリウス(前157〜前86)

古代ローマの将軍、政治家。農民の子に生まれたマリウスは、一兵卒から政界の要職に就いた。そしてそれを足がかりに、平民を支持基盤とする平民派から執政官に当選した。当時のローマは、ポエニ戦争による農地荒廃などで、貧富の差が広がり、無産市民が増えていた。戦争の勝利で、属州と奴隷は増えたものの、富んだのはそれらを活用できる貴族層だけであった。彼らの経営する大規模農場の作物に価格競争で敗れた農民たちは、没落していったのである。マリウスは彼らを国費で武装させる「傭兵制」をしいた。兵は生活を保証されたことでマリウスに忠誠を誓い、彼は実質上私兵を得たことになった。これらの兵を率い、北方の異民族の反乱を鎮圧した。戦場でのマリウスは、常に兵の先頭で剣を振り、鼓舞したため、部下からの信頼は厚かった。贅沢を好まず常に兵士たちと同じものを食べたという。

「新豆腐共に食べるぞ戰うぞ マリウス に 端遊」

新豆腐が8月の季語です。新大豆で作った滋味に富んだ豆腐です。贅沢を好まず兵士たちと同じものを食べたマリウスに掛けました。彼の軍政改革は、その後も長くローマの軍事制度として引き継がれ、帝政ローマを築く原動力となりました。平民派の英雄となったマリウスは、元部下のスラ(閥族派)と対立し、武力衝突を繰り返して「内乱の1世紀」に突入します。最終的にはスラが勝利し、マリウスは失意のうちに病死しました。

習字は、「新豆腐」はスッキリと、「共に食べるぞ」は素朴に、「戦うぞ」は力強く、というつもりで書きました。


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