川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

鳥兜 84 ゼノビア

 朝、一人で海沿いをロングランして来ました。お茶を飲もうと電子レンジに入れたらH54というメッセージが出て動かなくなりました。結局、電子レンジと壁掛け時計を注文しました。

「世界史1200人」84 ゼノビア(240〜274)

古代ローマ時代、パルミラ王国・女王。ローマ帝国の軍人皇帝時代、現在のシリア中央部の通商都市・パルミラを首都として独立した属州があった。夫の王が暗殺されたとき、容姿端麗で頭脳明晰な妻のゼノビアが登場した。ゼノビアは幼少の息子・ウーパラトゥスを王位につけ、自らはその後見人となり権力を得た。そして、混乱するローマ帝国のすきをつき、東方へ侵攻しパレスティナアラビア半島西部、現在のイラク方面までを支配する帝国をつくった。これに対して、ローマ皇帝・アウレリアヌスは降伏を勧告したが、ゼノビアはこれを無視し、さらにローマ帝国皇妃の称号「アウグスタ」を自称して対抗した。アウレリアヌスが軍を率いて迫ると、パルミラ軍は敗北を重ね、ウーパラトゥスは戦死し、ゼノビアはペルシアへ逃亡を図るが捕縛された。皇帝の凱旋式ゼノビアローマ市内を引き回されたが、黄金の鎖で自らを縛り、威厳ある姿を市民に誇示したと伝えられる。

「鳥兜攻めて敗れて金鎖 ゼノビア に 端遊」

鳥兜が9月の季語です。花の形が舞楽に出る人の冠に似て、猛毒を持っています。冠・毒そして花言葉の「栄光・復讐」が、ゼノビアを感じさせました。ゼノビアは、皇帝の凱旋中に死亡したとも、ローマ元老院のひとりと結婚して恵まれた一生を送ったともいわれます。「ローマ帝国衰亡史」には、クレオパトラに劣らぬ美しさと魅力があったと書かれています。

習字は、「鳥兜」はサラリと、「攻めて敗れて」は強弱を付けて、「金鎖」はオシャレに、というつもりで書きました。


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