川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

案山子 98 アレクサンデル

 金曜日に本を借りてきたので、土曜日・日曜日は本を読んで過ごしました。今日の朝はいつものように、一人で海沿いをロングランして来ました。足がどうしてか重く感じました。

「世界史1200人」98 アレクサンデル・セウェルス(208〜235)

セウェルス朝最後の皇帝である。従兄のヘリオガバルスとは対照的に倫理的に清廉な人物であることに努め、10年程度の治世で帝国の風紀は大きく改められた 。多くの改革を行ったとされ、破綻しつつあった国庫を建て直すために緊縮財政政策や、貨幣に含まれる鉱物量を増減させての貨幣価値調整などを図っている。民に対しても減税や文化学問への補助金などの政策を行い、対立する軍にも兵士階級の待遇改善などを進めた。そして高利貸しを防ぐために国営の銀行を開き、安い金利で資金を貸し出したとされる。宗教的にも善良な政策を進め、同じエル・ガバル神への関わりを持ちながら、先帝とは異なり既存の宗教を刺激しなかった。そればかりか、迫害されていたユダヤ教キリスト教にも寛大であったとされる。

「争わず民を笑顔に案山子です アレクサンデル に 端遊」

案山子(カカシ)が10月の季語です。鳥を追い払うために田の中に立てた人形です。真っ直ぐで、少し役に立ち、少し悲しいアレクサンデルに掛けました。アレクサンデルは、東方で勢力を増しつつあったササン朝ペルシャ帝国の脅威に晒されつつも、軍事行動を控えて平和路線をとっていました。さらに、ゲルマニア方面での軍事作戦に消極的な態度を繰り返したことで軍の不興を買い、最終的に下級軍人マクシミヌス・トラクスを中心にした反乱軍によって殺害されました。

習字は、「争わず」はスッキリと、「民を笑顔に」は笑うように、「案山子です」は幼く、というつもりで書きました。


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