川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

猪(シシ) 99 マクシミヌス

 朝、一人で海沿いをロングランして来ました。この頃、嫁さんと話すのですが、良い国・良い時代に生まれたと思います。ただ、僕達が死ぬ頃には、悪い国・悪い時代になっているかも、とも話します。

「世界史1200人」99 マクシミヌス(173〜238)

軍人だったが親衛隊により皇帝の指名を受け、軍人皇帝時代の幕開けとなった。マクシミヌスは生粋の軍人であり、ゴート族などの北方蛮族討伐で目覚しい戦果を挙げ、北方防衛線の堅持というローマの安定と平和に貢献した。一方で、ローマの貴族階級を憎み、自身に対して陰謀を企てたと疑ったものには容赦しなかった。 また、粗野で無教養な書簡などが上流階級を自負する元老院の侮蔑と憎悪を買い、彼らの陰謀により親衛隊に暗殺された。言い伝えでは、マクシミヌスは「身長が約2.6mである」「少なくとも、彼は恐ろしい風貌の巨大な男だったので、よく訓練されたギリシア人のアスリートや蛮族のエリート戦士でさえも比較にならなかった」などとあるが、これは彼を野蛮な無法者と見なし、兵士のイメージが一般市民に呼び起こした賞賛と嫌悪を強調したのではないかとも考えられている。

「凱旋も猪(シシ)と揶揄され謀られて マクシミヌス に 端遊」

猪(シシ)が10月の季語です。粗野の代表のような動物でマクシミヌスに掛けました。北方蛮族に対して防衛線を越えて侵攻できるほどに優勢であったローマ自身が、その司令官の足をすくったことで、後の国内を蹂躙される時代(3世紀の危機)を招くことになりました。ローマは以後、内戦状態に突入し、以後、284年まで皇帝が乱立する状態が続くことになります。

習字は、「凱旋も」はスッキリと、「猪と揶揄され」は強弱を付けて、「謀られて」は弱々しく、というつもりで書きました。


f:id:tanyuu4792:20211005101823j:image