川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

濁酒(ドブロク) 111 プロティノス

 朝、一人で海沿いをロングランして来ました。長寿には激しい運動は禁物のようですが、僕のランはどうかと思いながら走りました。

「世界史1200人」111 プロティノス(205〜270)

ストア派後の古典哲学の代表者で、新プラトン主義創設者とされる。神秘思想はキリスト教神学につながる。プロティノスの思想はプラトンイデア論を受け継ぎながら、その二元論を克服しようとしたものである。プラトンの「パルメニデス」に説かれた「一なるもの」を重視し、語りえないものとして、これを神と同一視した。万物(霊魂・物質)は無限の存在である「一者」から流出した理性の働きによるものである(流出説)。一者は有限の存在である万物とは別の存在で、一者自身は流出によって何ら変化・増減することはない。あたかも太陽自身は変化せず、太陽から出た光が周囲を照らすようなものである。光から遠ざかれば次第に暗くなるように、霊魂・物質にも高い・低いの差がある。また、人間は「一者」への愛(エロース)によって「一者」に回帰することができる。一者と合一し、忘我の状態に達することをエクスタシスという。ただし、エクスタシスに至るのは、ごく稀に少数の人間ができることである。プロティノス自身は生涯に4度ばかり体験したという。

「一者へは愛と忘我か濁酒(ドブロク)か プロティノス に 端遊」

濁酒(ドブロク)が10月の季語です。糟(カス)を漉さない、白く濁った日本酒です。神に近づくにはドブロクもありかな・・・プラトンの「パルメニデス」に説かれた「一なるもの」の結論は

<「一」があるとしてもないとしても、「一」と「一」以外は、「自分自身に対する関係」と「相互の関係」において、「あらゆる仕方」で「あらゆるもの」であるとともにまたないのであり、そう見えるとともにまた見えないことになる。>

とのことで、僕には全然分かりません・・・

習字は、「一者へは」はスッキリと、「愛と忘我か」はデザイン的に一部を太く、「濁酒か」はサラリと、というつもりで書きました。


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