川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

枯蟷螂 130 パウロ

 朝、隣町に行き、二人で楽しくいつものコースを走り、お喋りして来ました。もう一人の友は那覇に出かけている、とのことでした。帰ってくると、嫁さんが小学校に習字を教えに行くところでした。

「世界史1200人」130 パウロ(?〜64)

ユダヤ教徒からキリスト教に回心して、熱心に布教したキリスト教最大の伝道者。特に異邦人に伝道したことが重要である。ネロの迫害により殉教した。パウロにおいては自らの不完全さ、罪の意識が非常に強いことがまず指摘できる。彼は心の欲する善を行うことができずに、かえって心の欲せざる悪をなしてしまうことに悩んだ。そのため彼の思想では人間の無力さが強調される。このような人間は自力では救われることがないために、神の恩寵によってしか救われるないし、パウロはイエスの死こそ神の自己犠牲であると考える。この神の自己犠牲によって人間は罪から解放されるのであり、これを信じ、イエスの教えを実践することで新しい生を迎えることができるという。パウロはイエスの死後に信仰の道に入ってきたためイエスの直弟子ではなく、「最後の晩餐」に連なった十二使徒の中には数えられない。

「ダメな奴枯蟷螂が祈ってる パウロ に 端遊」

枯蟷螂(カレトウロウ)が11月の季語です。初冬の草木が枯れる頃に、蟷螂(カマキリ)も枯草色になります。枯れ枝にじっと止まっている姿は侘しく、罪の自覚を持って祈るパウロに掛けました。世の終わりについて、イエスは天のみ使いさえも知ることのできない程の深遠な事態であるとしているのに対して、パウロは、自分が生きているうちに主の来臨の時はやってくるとしていました。

習字は、「ダメな奴」は弱々しく、「枯蟷螂が」は辛そうに、「祈ってる」は静かに、というつもりで書きました。


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