川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

木の葉髪 139 小ヤコブ

 朝、一人で海沿いをロングランして来ました。雨が続いていたので久しぶりに外を走りました。薄っすらと台湾が見えました。

「世界史1200人」139 小ヤコブ(30頃)

エスの兄弟。十二使徒の一人。イエスの処刑後エルサレム教会を代表する人物として活躍し、初代エルサレム司教になった。過越祭のとき、ユダヤ人たちは小ヤコブに、大衆がキリスト崇拝を止めるように説得することを依頼する。小ヤコブは多くの人々から信頼されていた。しかし、小ヤコブは逆にイエスを讃える証言を神殿の屋根の上から大声で叫んだ。キリスト教徒たちは、喜んで説教をありがたく聞いたが、ユダヤ人たちは失敗に気づき、ヤコブを屋根から突き落とし、石打ちにした。その時、ヤコブは迫害者のために「主よ、彼らをお赦しください。彼らは何をしているのか、わからずにいるのです」と祈りを続けた。最後には、布を晒す時に使う槌で脳天を打たれ、小ヤコブは殉教した。

「石打たれなお敵のため木の葉髪 小ヤコブ に 端遊」

木の葉髪が11月の季語です。落葉のように脱けていく髪です。小ヤコブの肖像は髪が薄く描かれています。苦労が滲んでいます。小ヤコブは母の胎内にいるときから聖別され、ぶどう酒や濃い酒を飲まず、命あるものを食べず、カミソリを頭にあてることもなかったとされています。そして、イエスと顔かたちがそっくりで、多くの人々が間違えたとされています。イエスが逮捕される時、ユダが接吻して知らせたのは、間違って小ヤコブを連行しないようにしたためと言われています。

習字は、「石打たれ」は強から弱、「なお敵のため」は痩せ我慢のように、「木の葉髪」は弱々しく、というつもりで書きました。


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