川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

春塵 259 日蓮

 昨夜は、停電するくらいの雷と、警報がでるくらいの大雨でした。幸い我が家は無事でしたが、二階は水浸しになったようです。朝は晴れたので、一人で海沿いを走って来ました。

「日本史1200人」259 日蓮(1222〜1282)

安房国(千葉県)に生まれ、12歳で近くの天台宗清澄寺に入り修業を始めた。その後、京都や奈良の寺で学び、法華経が釈迦の正しい教えとの結論に達し、救いの道は「南無妙法蓮華経」と法華経の題目を唱えることに説いた。日蓮は他宗を激しく非難しながら布教を行い、1260年「立正安国論」を著して5代執権・北条時頼に提出した。国難を避け平和実現のために日蓮宗を国教とせよと主張したため、かえって幕府から迫害され伊豆に流罪とされた。さらに1271年、蒙古襲来の予見により社会の不安を高め、幕府を非難した罪で、斬首されかけたが、直前で免れ佐渡流罪となった。

「南無妙を春塵のごと吐き散らし 日蓮 に 端遊」

春塵が4月の季語です。海からの風で塵が舞い上がり、わずかな隙間や目にも刺さるように入り込みます。そして他宗や幕府を非難する日蓮の口は「吐き散らす」の形容がピッタリの感じです。日蓮は1274年に赦免されて鎌倉に戻りますが、幕府に相変わらず主張が認められないため、甲斐国(山梨県)身延山へ隠棲しました。しかし、日蓮宗は関東の武士層・商工業者を中心に広まっていきました。

習字は、「南無妙を」は強くスッキリと、「春塵のごと」は塵が舞うように、「吐き散らし」はくどく、というつもりで書きました。


f:id:tanyuu4792:20220428102317j:image