川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

どぶ浚え 268 貞慶

 昨夜は一晩中雷雨でした。島では梅雨のしとしと雨は少なく、降る時はしっかり降る感じです。バイクを漕ぎました。

「日本史1200人」268 貞慶ジョウケイ(1155〜1213)

法相宗の僧。祖父・信西は一時権勢を得たが、1160年の平治の乱で自害させられ、また父も 土佐に配流された。幼い貞慶は望まずして興福寺に入り11歳で出家して法相・律を学んだ。学僧として期待されたが、僧の堕落を嫌って1193年、山城国笠置寺に隠遁した。僧侶の生活の乱れに対し戒律の復興に努め、法相教学の確立に大きな役割を果たした。その一方で朝廷の信任も厚く、勧進僧と力を合わせ、由緒ある寺社の復興にも大きく貢献した。

「堕落僧我がどぶ浚え法相(ホッソウ)ゾ 貞慶 に 端遊」

どぶ浚えが5月の季語です。流れが澱み悪臭を放つ水路や小川を清掃することです。法相は貞慶に掛けて使いましたが、「一人一人の世界」という感じに訳しました。貞慶は1205年に興福寺奏状を起草して法然の専修念仏を批判し、法然配流のきっかけを作りました。一方、貞慶の叔父の円照は法然に師事していました。

習字は、「堕落僧」は細く強く、「我がどぶ浚え」は大胆に強く、「法相ゾ」は控えめに、というつもりで書きました。


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