川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

濁酒 169 ジャック・クール

 朝、善福寺川沿いを走って来ました。ちょうど折り返し地点で雨が降ってきました。冷たい雨でしたが、嫁さんがストーブを点けて待っててくれたので、風邪を引かずに、ゆったりシャワーを浴びました。

「世界史1200人」169 ジャック・クール(1395?〜1456)

フランス国・財務監督官。シャルル7世から抜擢されて、財政改革の実績を上げ名を馳せた。特権的野心を抱くようになったのは、かなり若い段階だったとされている。シャルル7世の愛妾アニェス・ソレルの殺人罪や公金横領罪などの罪に問われ有罪となったが、国内外に張り巡らされた支店網や使用人達の手引きで捜査網をかいくぐった末、ローマ教皇ニコラウス5世に迎えられた。そして、クールの財産は捜査を出し抜いた使用人たちによって巧妙に隠された。ヨーロッパにおいて資本主義が確立する4世紀以上も前の、最初の資本家としてその名が知られる。

「資本家は悪(ワル)でも偉い濁酒飲む ジャック・クール に 端遊」

濁酒(ダクシュ)が10月の季語です。濁り酒のことですが、清濁の濁をイメージしました・・・クールとシャルル7世との関係は、利権拡大を狙う商人と、財産を必要とする国王の、典型的な相互依存関係であり、重商主義の先駆とも見做されます。こうした商人はイタリアのメディチ家や、ドイツのフッガー家が挙げられます。

習字は入院を考えて、今日から1/4の半紙に筆ペンです。「資本家は」はくどく、「悪でも偉い」は大胆に、「濁酒飲む」は強く、というつもりで書きました。


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