川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

夕焼け 51 デモクリトス

朝、一人で海沿いをロングランして来ました。帰りがけに近くの友と合流しました。友は昨日遅かったようです。

「世界史1200人」51 デモクリトス(前460〜前370)

自然哲学者。バルカン半島東部の植民都市アブデラで生まれる。万物の根源を、同質・不可分・不変・不滅の粒子である原子(アトモス)とした。無数の原子が虚空間を運動し、結合・分離することで万物が生成・消滅するという、唯物論的哲学を唱えた。また魂と火とを同一視し、原子は無数あるが、あらゆるものに浸透して他を動かす「球形のものが火であり、魂である」とした。また、デモクリトス倫理学においては、政治の騒がしさや神々への恐怖から解放された、魂の安らかさが理想の境地とされ、詩学においては霊感の力が説かれている。原子論を中心とする彼の学説は、古代ギリシアにおける唯物論の完成であると同時に、後代のエピクロス及び近世の物理学に決定的な影響を与えた。

「夕焼けに無限の原子透かし見る デモクリトス 端遊」

夕焼けが7月の季語です。白壁や川面や海の波頭に照る夕焼けは美しく、無数の原子を想像させるのではと思いました。デモクリトスの同時代の学者が、目的と真実と美を探していたのに比べると、夢の無い原子論は支持されず、彼の著作は断片しか残されていません。プラトンが手に入る限りのデモクリトスの書物を焼き「彼の著書で多くの言葉を費やす者は、いかなる正しいことをも学ぶ能力がない」と言った伝説もあります。

習字は、「夕焼けに」は曲線的にスッキリと、「無限の原子」は直線的に強弱を付けて、「透かし見る」は細めに、というつもりで書きました。


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