川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

鈴虫 90 トラヤヌス

 朝、隣町に行き本当に久しぶりに三人で楽しくウォーキングをし、おしゃべりして来ました。嫁さんは小学校に習字指導に行きました。

「世界史1200人」90 トラヤヌス(53〜117)

スペイン出身で、ネルウァから全権委任された2人目の五賢帝ダキア(現ルーマニア)を属州にするなど、ローマ帝国史上最大の領土にした。青年期を迎えるとトラヤヌスは軍団への参加を通じて政治的キャリアを築き始め、各地を転戦する日々を送る。トラヤヌスが皇帝として成し遂げた軍事的成果、さらには人柄について、古来から賞賛する声に満ちている。君主としての能力だけでなく人物としても善良だったと記録されている。また個人として公平な人物であり、後代のローマ皇帝も最大の賛辞を贈っている。こうした傾向は中世のキリスト教史観においても維持され、彼らからすれば異教徒の君主であったにも関わらず、むしろ「トラヤヌス神話」が形成され「教皇グレゴリウス1世の時代、神の許しを得て復活したトラヤヌスの魂は教会によって洗礼を受けた」とまで主張している。トラヤヌスは没後も賞賛を受ける数少ない人物である。

「鈴虫や暗き人の世凛々と トラヤヌス に 端遊」

鈴虫が9月の季語です。美しい姿で、りーんりーんと美しく鳴くさまをトラヤヌスに掛けました。「凛々」は声が響きわたるさま、勇ましいさまを意味します。トラヤヌスに征服されたルーマニアでは、トラヤヌスに率いられた植民者の末裔に帰属心を持つのが主流であり、同じくローマの支配を受けた各地域が征服前の先住民族に帰属心を求めるのとは対照的です。

習字は、「鈴虫や」はアッサリと、「暗き人の世」は感じを表して、「凛々と」はスッキリと、というつもりで書きました。


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