川柳と習字を与那国島から

日本史と世界史を題材に最西端の島から!

熊手 138 マタイ

朝、今日も雨なのでバイクを漕ぎました。いつもは12月中旬頃から梅雨のように雨が降りますが、今年は早いようです。 

「世界史1200人」138 マタイ(30頃)

十二使徒の一人。人々から、裏切り者扱いされ、忌み嫌われている徴税人だったが、収税所の前を通りかかったイエスに「私に従いなさい」と声をかけられたことから、職やお金や家など全てを捨てて弟子になる。そして、その当日マタイは、イエスや弟子たちばかりでなく、徴税人仲間や娼婦までも招待して、盛大な宴会を催した。これを見たユダヤ教の指導者はイエスに「なぜ、徴税人や罪人と一緒に食事をするのか」と問うが、イエスは「私が来たのは、自分が正しいと思っている人たちのためではなく、罪人を悔い改めさせ、神に立ち返らせるためである」と答える。イエスの死後、マタイは使徒として各地で布教活動を行った。ある時、エチオピアの教会で説教を行ったが、ヒルタコス王を非難する内容が含まれていたため、王を激怒させてしまい、説教の後、祭壇の前で祈っていると、王が送った刑吏により背後から剣で刺されて殉教したとされている。

「徴税の熊手はポイじゃ宴会じゃ マタイ に 端遊」

熊手が11月の季語です。穀物・落葉を掻き寄せる道具ですが、福を寄せる縁起物、強欲な人の譬え、としても使います。イエスの時代、徴税人は毎年決まった額をローマに納めることになっていましたが、その徴収方法は一任されていました。そのため徴税人は人々を脅迫するなどして、税金を余計に納めさせ、その余分を自らの収入としていました。徴税人は、欲深いローマの手先・裏切り者として、過激派組織「熱心党」から暗殺対象とされるほど憎まれていました。

習字は、「徴税の」はスッキリと、「熊手はポイじゃ」は強弱をつけて、「宴会じゃ」は無礼講で、というつもりで書きました。


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